令和6年度の製図試験のテーマは「大学」。
色々な出題の可能性が考えられるが、大教室やカフェテリアなどの大空間に、個別の小教室をいくつか設ける計画をする問題と考えるのがセオリー。
製図試験の問題には、大きく分けて「基準階型」と「低層階型」の2種類があると言われており、今年は「低層階型」と考えるのが妥当だが、近年は、都市型の大学が増えており、基準階型のような問題も考えられる。
一級建築士製図は一定の相対試験ではあるものの、基本的には「要求をみたした図面を作成する」ことが出来れば合格する試験。
一級建築士製図試験では、
図面そのものの美しさではなく、受験生の持っている知識が表現されている図面となっていれば合格できる。
例えば、
「大空間の居室の前には、人だまりを処理できる空間が必要」という建築計画的な知識
「構造種別に適切なスパン、大スパン構築に必要な梁成とそれを支持する柱サイズ」という構造的な知識
「大空間や小空間それぞれに対して適切な空調方式は何で、冷媒系をどこに設けるか」という設備的な知識
それぞれの知識を理解し、それが理解出来ていることを伝える図面を描く。
練習としては、
具体的には要点記述で記述する内容の知識を学びなおし、実際に要点にまとめる練習をする。
ある程度自分の中で要点記述のフォーマットを作成し、それに合わせた図面の記述方法を学ぶ。
模範解答や自分以外の人の図面をよく見て、「このくらいの厳密さでいいのか」と感じ取れるようになる。
空間構成がいびつにならないように気を付ける。
例えば、「エントランスホールがやたら狭い」「壁は柱スパンにしか設けないから変な空間がある」等。
時間内に終わらせる:目標時間内に8割の完成度の図面を作成する練習をする。
問題文の読み間違いをしないため、問題文の把握にミスが無いように自分なりの工夫をする。読み取りの練習。
また、自分のミスはヒヤリハットも含めて振返り、まとめておく。
作図時にミス表現や書き漏れなどで、一発失格になる項目が多いので、
それが、ミスや抜けがなくなるような、チェック・作図手順を
日頃の練習で確立する努力をする。
基本に立ち返って、建築可能な面積と室面積の求め方をしっかりと頭に叩き込む。
建物ボリューム、建築可能範囲をの把握の練習。
〇〇の用途は、一人当たり△△㎡とか、■■室は、一般的には〇〇㎡くらいとか。
作図だけでなくパズル力も高めるため、作図もエスキースも、時間を決めて、取り組む。
製図試験は自分との闘い。
スポーツと同じで、問題が難しくとも、勝ちにいく気持ちが大事。